自動運転レベル3は最も危険な車!


レベル3の延長上にレベル2があると考えると大失敗だろう。まるで別世界。全く別の乗り物と考えるべきだ。

ドライバーに楽をさせて油断させておいて、最後の責任はドライバーだと。 滅茶苦茶でしょう。


究極の中途半端がレベル3。こんなものを買うと命を失う。




https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1910/02/news024.html

自動運転に対する取り組みは、メーカーによって二極化:
果たして自動運転レベル3は、ドライバーにとって優しいのか? (1/5)
 

2019年10月02日 07時00分 公開
[高根英幸,ITmedia]

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 日産自動車がスカイラインに「プロパイロット2.0」を搭載して発売したことは、レベル3の自動運転がいよいよ現実のものとなりつつあることを感じさせる。厳密にはプロパイロット2.0はレベル3には到達しておらず、ドライバーは常に前方の交通に注意を払わなくてはならないし、車線変更時にはウインカーレバーを操作するだけでなく、ステアリングを握らなければならないという制約がある。
ついに高速道路上で手放しによる自動運転が実現した。これによってドライバーの負担は軽減されたかに思えるが、レベル3の自動運転でも運転の権限はドライバーに委譲されることがある。つまり、常に自動運転を監視し、異常があればオーバーライドする責任があるのだ

 それでも高速道路上の同一車線だけでも手放し運転が可能になったことは、法整備も含めて大きな進歩だと思うが、果たしてこれがドライバーのためになるのかは、議論を呼びそうだ。というのも、レベル3の自動運転に関しては、自動車メーカーによって対応が大きく分かれるからだ。
自動運転のレベルの定義(内閣府資料より編集部作成)。人間がいなくても走行できる自動運転はレベル4(地域や空間を限定)およびレベル5(完全自動)と呼ばれる。そして、現在の自動運転が到達しようとしているレベル2とレベル3は、機械と人間のハイブリッドだ

 ちなみにSAE(米国自動車技術会)が定めた自動運転のレベルは、すべてをドライバーが操作するレベル0から、一切ドライバーが運転操作をすることがないレベル5までの6段階に分かれている。レベル1はACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール=追従機能付き巡航装置)や、LKS(レーン・キーピング・システム=車線維持支援)などが単独で機能するもので、レベル2はこれら2つ以上が協調して制御されるものだ。レベル3まではドライバーに運転の権限(=責任)があり、高速道路など限定領域での自動運転が可能となるレベル4以上は車両側に運転の権限がある。

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1910/02/news024_2.html

果たして自動運転レベル3は、ドライバーにとって優しいのか? (2/5)
 

2019年10月02日 07時00分 公開
[高根英幸,ITmedia]

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レベル3への対応はメーカーによって二極化

 三菱ふそうは大型トラックの「スーパーグレート」に、レベル2の自動運転機能を搭載することを10月の東京モーターショーで発表する。同じダイムラートラックグループのメルセデスベンツ(トラック部門)は、欧州で同様のシステムを搭載した「アクトロス」をすでに発売しており、日本仕様として制御を最適化されたシステムをスーパーグレートに搭載する。これを受けて現在自動運転技術を共同開発している日野・いすゞ連合も完成を急ぎ、追従して発売するだろう。

 しかし、その先のレベル3となると、事情はメーカーによって変わってくる。

 SAEが定めたレベル3の自動運転とは、ステアリングと加減速の制御を車体側に任せて、ハンズオフの状態で走行できるものの、システムに異常があった場合などは、ドライバーがすぐに制御を取り戻せる(オーバーライド)必要がある。レベル2に比べれば高度化しているが、いざとなったらドライバーが運転を代わらなければならず、注意を保って待機しておかなくてはならない。

 つまり、高速道路上などに機能は限定されるものの、車種によってはシステム任せで走行できるレベル4に近い機能と安定性を実現できる可能性がある。逆の見方をすれば、信頼性の低いシステムをリリースしてしまったら、レベル2よりも始末が悪いクルマに成り得るのである。

 ダイムラートラックはレベル3はスキップして、システム任せで走行できるレベル4の投入を急ぐ方針だ。それはレベル3とレベル4ではハードウェア面での違いが少なく、コスト面でのメリットがないのと、レベル3はドライバーに負担を強いる中途半端なシステムであり、ユーザーにもメリットが少ないためだ。
ダイムラー・トラックは北米において、15年からフレイトライナー・インスピレーションというレベル4の自動運転トラックの走行実験を公道上で行なっている。すでにドイツと北米ではレベル2の自動運転を搭載したトラックを発売しており、25年にはレベル4も導入する計画だ

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1910/02/news024_3.html

果たして自動運転レベル3は、ドライバーにとって優しいのか? (3/5)
 

2019年10月02日 07時00分 公開
[高根英幸,ITmedia]

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「問題が起こったときだけ」人間が運転するレベル3は、いささか乱暴

 「レベル3はシャープではない」。これは先日、三菱ふそうが開催した「大型トラックの自動運転技術における現在と未来」というシンポジウムで、ダイムラー・トラック・アジア副社長のアイドガン・チャックマズ氏が語ったものだ。

 基本的には車両側が操舵と加減速を制御してくれるが、何か問題が起こった時、ドライバーに運転を促すレベル3は、いささか乱暴なシステムだといえないだろうか。

 それが単純に直線路を巡航している状態ならまだいいが、渋滞に突入する時やクルマが割り込んできた時など、シビアなシーンでいきなりステアリングをドライバーに渡されるとすれば、慌ててしまい通常の運転操作を瞬時に行うことが難しくなるケースも考えられる。しかし、現時点での法律では、レベル3はドライバーに運転の主権があり、万が一事故を起こせばその責任はすべてドライバーに課せられるのだ。

 そんな危うい不完全な印象のシステムに、ユーザーは大金を払って購入し利用するだろうか。事故の内容やシステムのエラーの状況にもよるが、事故の責任を巡って裁判にでもなれば、勝っても負けてもブランドイメージの毀損(きそん)は免れない。

 そんな背景から、乗用車ではボルボが同様にレベル3は市販車には搭載しないことを明言している。しかし同じダイムラーグループでも、乗用車のメルセデス・ベンツはレベル3を投入するようだ。このあたりはライバルたるアウディなどと同様、少しでも先進性をアピールしたいブランドの事情が見え隠れする。
メルセデス・ベンツ・アクトロスのメーターパネル。レベル2の自動運転により、さまざまに表示モードを切り替えてドライバーへ情報を伝える。ドライバーの仕事が大きく変わっていくことを予感させる景色だ


https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1910/02/news024_4.html

果たして自動運転レベル3は、ドライバーにとって優しいのか? (4/5)
 

2019年10月02日 07時00分 公開
[高根英幸,ITmedia]

「自分のスマホ、仕事にも使ってます」には危険がいっぱい!
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乗用車と商用車では自動運転導入の目的が大きく異なる

 乗用車の自動運転は、行楽や帰省などで高速道路を使って移動する際に、目的地での楽しみのために移動時の疲労を軽減させるのが目的となる。つまり、目的地まではクルマでの移動を望んでいないドライバーが利用するための運転支援システムだ。またクルマの運転が好きでも、延々と続く渋滞は誰かに運転を代わってもらいたくなるものだ。レベル2以上の自動運転は、そうした状況にはとても適した装備といえる。パーソナルモビリティとしての自動運転は、未熟なドライバーのアシスト、快適性追求、ドライバーの体調急変時のサポートなどには役立つだろう。

 それに対して大型トラックの自動運転は、長距離走行の疲労軽減や集中力低下による操作ミスを防ぐのが目的になる。業務の効率化、労働環境の改善といった実務上の問題を解決するためのソリューションの1つだ。

 つまり運輸業界こそ自動運転が求められる現場であるのだが、現実はそれほど単純ではない。レベル1のアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)ですら、居眠り運転を誘発しかねないと、使用を禁じている運輸会社も存在する。自動運転の導入においても、その判断は完全に二極化している。

 確かにレベル2の自動運転を導入することで、高速道路上の巡航では緊張が緩み、睡魔を誘発する可能性はある。現行のスーパーグレートでも、ドライバーの視線や瞬きを赤外線カメラでモニタリングする仕組みを取り入れているが、ドライバーの疲労度が高まったり居眠りしたりする恐れがあっても、ドライバーに警告を促すだけでそれ以上の抑制効果はない。レベル3の自動運転になっても、そうした環境は変わらない。居眠りしたまま自動運転で走り続ける大型トラックが出現する可能性は十分にあるのだ。

 スーパーグレートの自動運転機能開発を担当した、三菱ふそうトラック・バス 開発本部 エンタイヤビークル開発統括部長の恩田実氏は、「これまでは居眠りをしてしまったら、かなりの確率で衝突事故を起こしてしまった。しかし(レベル2の)自動運転にすれば、たとえ居眠り運転をしてしまっても、前走車に追突する可能性は格段に下がる。車線逸脱をして壁などに衝突することもなくなる。これだけでも従来より大幅に衝突事故を起こす確率は下げられる」と、自動運転機能導入の効果を強調する。
日野自動車がテストコース内で披露した隊列走行による車線変更。追従するドライバーはコース内では完全に手放し走行で、前走車の車線変更に従って自動的に車線変更を行なった。レベル3の自動運転はすでに高い完成度となりつつある段階だ

 こうした運転支援装置に頼ることによって、集中力が低下した状態での運転でも衝突事故を起こすリスクが減ることは間違いない。レベル2の自動運転を搭載した大型トラックが普及すれば、高速道路上での居眠りやわき見による追突事故は、確実に減少するだろう。

 しかし、自動運転のシステムに起因する新しい種類の交通事故が起こる可能性は充分にある。それに衝突被害軽減ブレーキですら誤作動、あるいは作動しないケースもあるほどだ。レベル2の自動運転でも追突事故を絶対に起こさない、という保証はない。

 実際の路上では合流や車線変更などにより、目前に急に前走車が出現するような状況もある。いくら実験や走行テストを繰り返しても、開発中には起こらなかった事態に陥るケースは十分に考えられるのだ。

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1910/02/news024_5.html

果たして自動運転レベル3は、ドライバーにとって優しいのか? (5/5)
 

2019年10月02日 07時00分 公開
[高根英幸,ITmedia]

「仕事のせいで私のギガが減る!」 そんな社員の不満を解決
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自家用車はレベル2までが妥当、公共交通機関や商用車はレベル5へ

 自動運転の開発には、膨大なデータが必要となる。つまり開発には途方もないカネと時間が掛かるのだ。それまでの開発費を回収するために、レベル3を投入するメーカーが現れても不思議ではない。ユーザーのための自動運転が結局、クルマを売らんとするための装備の1つになってしまう可能性もある。それくらい今後の自動車市場は熾烈(しれつ)な販売競争になるだろう。

 現在の道路インフラやドライバーの運転責任を考えると、レベル2までの自動運転が、クルマとしては程良いバランスの装備といえるのかもしれない。レベル4は便利になる反面、利用できる環境が高速道路などに限定される。高速道路より難易度の高い市街地だけをドライバーが運転することで、よりストレスを感じるようになる可能性もある。

 何年先まで見通すかによるが、やがて登場するであろう無制限の自動運転であるレベル5は、パーソナルモビリティを単なる無人タクシーにしてしまうかもしれない。それは単に便利なだけの乗り物と化してしまうだろう。そのほうが快適、コスパに優れるという向きもあるだろうが、プライベートカーを求める層は絶対に一定数存在し続けるはずだ。

 便利ならば何でも良いという段階は過ぎようとしている。自動運転に対して期待し過ぎるのは、そろそろ終わりにするべきではないだろうか。

 クルマは命を運び、万が一の際には乗員を守ってくれるが、使い方を誤れば人命を奪ってしまうこともある機械だ。やはり認知・判断・操作をドライバーが責任をもって行い、運転を、移動を楽しむのがクルマの本来在るべき姿ではないか。

 商用車や公共交通機関としてのバスやパーソナルモビリティはレベル5を目指すのかもしれないが、自家用車ではそれは魅力的に映らないのは、筆者の感性が古臭いだけではないだろう。


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